2022.9.1 Release  <NUAR2201>

ラフマニノフ:ピアノ協奏曲 第2番 ハ短調 作品18

ピアノ:瀧澤 俊(音楽総合コース4年)
名古屋芸術大学学生オーケストラ with 名古屋芸術大学フィルハーモニー管弦楽団
指揮:髙谷 光信(名古屋芸術大学 非常勤講師)

⒈ 第1楽章 Moderato
⒉ 第2楽章 Adagio sostenuto
⒊ 第3楽章 Allegro scherzando

ライブ収録:2021年1月29日 愛知県立芸術劇場コンサートホール

レコーディング:サウンドメディア・コンポジションコース  ライブ配信チーム
ミックス,ドルビーアトモス制作:武石 智仁,長谷川 伊吹(音楽総合コース4年)
技術協力:Dolby Japan 株式会社
アートワーク:河村 果怜(ヴィジュアルデザインコース4年)



本作品は 96kHz/24bitのハイレゾ品質のステレオと、3D Audioフォーマットである、Dolby Atmos®️(ドルビーアトモス)で制作されています。Apple Musicでは設定によりロスレスオーディオやドルビーアトモスとして再生されます。qobuz(旧e-onkyo music)とmoraでは、96kHz/24bitのステレオの音声をダウンロードいただけます。

作品について

音楽総合コース4年:武石 智仁,長谷川 伊吹

この作品は、2021年1月29日に愛知県立芸術劇場コンサートホールで行なった本学オーケストラのコンサートのライブ配信の音源から、3D立体音響のフォーマットであるDolby Atmosと通常ステレオで聴取可能な音源を制作したものです。3D立体音響では通常ステレオと比べ、「臨場感」をより感じられるようになりました。例えば、ホールの正面の客席で演奏を聴いた際、1st Vn.は左前から聴こえると思います。しかし、私は後ろの壁に反射した1st Vn.が、その対角線である右後ろからも聴こえた経験があります。これがホールならではの臨場感なのだと思い、この感覚を大切に制作しました。特に第1楽章冒頭のピアノ独奏では、模したとされるロシア正教会の鐘が遠くまで響き渡るような臨場感を体験することが出来ます。あたかもホールで聴いているような響きを演出しつつも、ラフマニノフが書いたアレンジに触れられるように、各楽器の音の粒が届くように制作しました。また、3D立体音響では通常ステレオと比べ、各楽器の配置を分散することが可能になり、各楽器の動きがより鮮明に見えるようになりました。特に第2楽章の木管楽器のフレーズの移り変わりや、第3楽章フィナーレにあるピアノとオーケストラによる掛け合いにおける各楽器間のやりとりには注目です。ぜひお聴きください。

アートワークについて

ヴィジュアルデザインコース4年:河村 果怜

クラシック音楽作品としての雰囲気を持ちつつ、現代らしいデザインを目指しました。第1楽章の打ち鳴らされるピアノは、ロシア正教会の鐘がイメージされていること、また現実の状況から「平和」を願うようなモチーフとして平和の象徴である白い鳩の羽から形を抽出していきました。それが、曲のメインを務めるピアノの鍵盤を感じさせるようなものになるようになればいいなと思い、曲を聴きながら抽象化していきました。ピアノを本学の学生が務めているとのことで注目して聴いていたのですが、同曲の他の演奏を聞いた時よりも、どこか優しい印象があったので、重くなりすぎない、柔和さを取り入れたいなと思い、色味を少し調整しました。深く壮大、そして美しく華やかな楽曲の印象が伝われば良いなと思います。


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